フランスのアウトドアブランド「サロモン」が、同社の商品“セントマントラ”(左)のデザインをLGファッションのラプマが盗作したと主張し、論争となっている。

 

[スポーツソウルドットコム|ファン・ジンヒ記者] イギリスのファッションブランド「バーバリー」と“チェック柄訴訟”でひとしきり苦労したLGファッションが、再びデザイン盗作疑惑に巻き込まれた。今回はフランスの有名アウトドアブランドの「サロモン(SALOMON)」が、自社のランニングシューズのデザインをLGファッション側がコピーしたと主張してきたのだ。サロモン側はLGファッションに該当商品の製作・販売・流通停止を要求する警告書を送くたが、LGファッションはこれを受けて、抗議および公式謝罪を求め、両社の対立が激しくなる様子だ。


◆ 「デザイン特許権侵害」と主張するサロモン
LGファッションは3日、ラプマの「フレンチ・エクスプレス1.0」(以下、フレンチ・エクスプレス)というワーキングシューズが、デザインを盗作しているというサロモン側の主張に対して「全く根拠のない、とんでもない主張だ」と一蹴した。


これに先立って、新世界インターナショナルがライセンス事業を行っているサロモン・コリアは、「ラプマのフレンチ・エクスプレスは、自社のランニングシューズ“センスマントラ”のデザインを盗作した」として、それらの商品の製造、販売、流通などの停止を求める内容の警告状を先月20日、LGファッションに送った。サロモンはラプマのワーキングシューズの側面にあるジグザグ柄や、靴紐を締める台形形状の絞り装置など5つのデザイン要素が、サロモンが保有する国際デザイン特許を侵害したと主張している。


LGファッションは、2005年からフランスのラプマ本社から、国内すべての権利を獲得して商品を販売している。しかしデザイン企画は、LGファッションが直接運営していると知られ、サロモン側は警告状をラプマの本社ではなく、LGファッションに送ったのだ。


サロモン本社の知的財産権を管理するスポークスマンは、「1992年以来、世界初のトレイルランニングシューズを発売したサロモンは、単純に美的な部分だけでなく、技術的にも必要な要素が反映されているデザインを採用した」としながら「このようなデザインの盗作についてサロモンは深い懸念を示し、韓国をはじめ、サロモンの国際デザイン特許侵害に基づき、法律的な対応をとる予定だ」と明らかにした。


これに対し、LGファッションも反論した。LGファッション側は報道資料を発表し、「サロモンは巧妙に国際デザイン特許を云々しながら、とんでもないことを主張している」とし、「回答期限が記載された書類をLGファッションに送って、期限前に一方的な模倣の主張をマスコミに公開した」と指摘した。またLGファッションは、サロモン側が国内の消費者にはまだ知られていないことで、ブランドの知名度を引き上げるために特許権侵害疑惑を提起したのではないかと、いわば“ノイズマーケティング戦略”に触れ、疑問を呈した。

 

サロモンは、ラプマのワーキングシューズの側面にあるジグザグ柄、靴紐を締める台形形状の絞り装置など5つのデザイン要素は、サロモンが保有する国際デザイン特許を侵害したと主張した。|提供:サロモン・コリア

 

◆デザイン盗作、似ている部分は?
実際サロモンのセンスマントラとラプマのフレンチ・エクスプレスは、5つの部分で非常に類似したデザインに見える。まず両商品は、黄色をベースに側面には黒いジグザグ模様が描かれている。2つ目は、靴紐の締め具が同じような台形の形をしている。
3つ目は靴の外側、後から前まで下に向かうロゴラインが同じだ。4つ目は靴の内側のストリップが類似して、最後に靴底の2つの曲線が一致している。


サロモンのフランス本社側はこれに対して、著作物の保護に関する国際交渉であるベルヌ条約に基づき、「自社で開発した靴や商品に関するすべての知的財産権を保有している」と明らかにした。特に今回問題となった「靴の側面のデザイン(2012年12月5日出願、国際デザイン特許番号DM/079664)」、「靴底のデザイン(2011年6月22日出願、国際デザイン特許番号DM/076316)」は、ラプマによる類似性があるため、被害が憂慮されると指摘した。


しかしLGファッション側は、「サロモンが根拠とする国際デザイン特許が、韓国内で特許出願や登録された根拠が全くないため、法律的な保護を受けることができない上、殆どの有名スポーツ、アウトドアブランドがすでに使用している汎用なデザインである」という主張だ。


LGファッション側は「サロモンが根拠とする国際デザイン特許が、国内に出願、登録されていないため、法的保護を受けることができないことを確認した」とし「さらにサロモンは、2011年と2012年に国際デザイン特許を出願したが、ラプマのデザインは、その前の2005年から国内で既に使用しているため、むしろラプマに優先使用権がある」と反論した。

 

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