先月31にサムスンSDIが第一毛織との合併を発表したことに続き、2日にはサムスン総合化学とサムスン石油化学が合併を推進していることが分かった。韓国財界ではサムスンの再編について、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が電子-材料-金融部門を、李富真(イ・ブジン)ホテル新羅社長がホテル-化学-建設部門を、李敍顕(イ・ソヒョン)サムスンエバーランド社長(左から)がファッション-広告部門などを譲り受ける「3者分割」だと分析した。|スポーツソウルドットコムDB

 

[スポーツソウルドットコム|ファン・ジュンソン記者] 韓国財界1位のサムスングループが昨年から相次いで子会社間の合併を推進している。財界ではサムスンの再編について、“ポスト李健煕”を継ぐ後継構図の成立のための“3者分割”としてみている。財界はこれまで、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が電子-材料-金融部門を、李富真(イ・ブジン)ホテル新羅社長がホテル-化学-建設部門を、李敍顕(イ・ソヒョン)サムスンエバーランド社長(左から)がファッション-広告部門などを譲り受けると観測してきた。


2日、サムスン総合化学はサムスン石油化学を合併すると発表した。先月31日にはサムスンSDIと第一毛織の合併を発表した。サムスングループは、わずか3日だけでグローバル素材関連会社と総合化学会社を備えるようになった。


これに先立ってサムスングループは、第一毛織のファッション部門をサムスンエバーランドに渡し、サムスンSDSとサムスンSNSも合併を決定した。サムスン生命は子会社が保有するサムスンカードの株を買い入れ、28.6%から34.41%に持ち株率を高め支配力を強化した。


サムスンは子会社の競争力強化のための事業構造を再編するものだと説明しているが、財界の分析では後継構図に焦点が当てられている。もちろん、サムスン側の説明とおり、今回の事業再編で在鎔氏の地位は特に大いに強化されていない。他の後継者である富真氏と敍顕氏の立地も大きく強化されたわけでもない。
しかし、散らばって多少重なっている事業を一つに集結させたことで、関連会社の競争力を強化したと同時に、後日、同じ分野で起こりがちなサムスン家間の競争を大幅に防ぐことができたという評価だ。


特に、サムスンSDIと第一毛織の合併などで電子部門の垂直系列化が形を取るようになった。第一毛織の主力事業だった素材がサムスンSDIに吸収されることになり、サムスンSDI(素材や部品)- サムスン電気(部品)- サムスン電子(完成品)につながる電子部門の事業構造が完成された。


サムスンSDIの最大株主はサムスン電子だ。第一毛織の最大株主は11.68%を保有する国民年金公団だが、合併後もサムスン電子が約11%でサムスンSDIの最大株主を維持するものとみられる。サムスン電気の最大株主も持分23.69%を持つサムスン電子。事業分野から持分まで、サムスン電子の電子分野子会社に対する支配力が大きくなり、サムスン電子を受け継ぐ在鎔氏の電子部門の支配力も強化される。


サムスン総合化学とサムスン石油化学の合併で、富真氏の重化学部門に対する影響力が大きくなる見通しだ。富真氏は、サムスン石油化学の株式33.19%を保有しているが、サムスン総合化学の持分はない。しかし、今回の吸収合併により、サムスン総合化学の株4.91%を取得することになり、個人としては最大の筆頭株主の座を占めることになった。既存の1.13%であった李健煕会長のサムスン総合化学の持分率は0.96%と低くなる。また、合併法人の筆頭株主も富真氏が顧問職を勤めているサムソン物産(36.99%)となる。


サムスン総合化学とサムスン石油化学のほか、サムスングループにはサムスントータル、サムスン精密化学、サムスンBP化学などの化学関連子会社がある。サムスン総合化学はサムスントータルの持分50%を保有しており、サムスン精密化学はサムスンSDI(11.49%)、サムスン電子(8.39%)、サムスン物産(5.59%)、第一毛織(3.16%)、ホテル新羅(2.24 %)などの株主でもある。サムスンBP化学は、BPコリアが持分51%で筆頭株主。また、サムスンSDIとサムスン精密化学の持分をそれぞれ29.2%と19.8%を持っている。財界の観測通では、化学部門を富真氏が譲り受ける前に支配力強化のため、数回の構造調整があると予想している。


韓国財界は、化学部門の次に建設部門の合併を予想している。サムスン物産の持分7.18%を保有するサムスンSDIがサムスンエンジニアリングの株13.10%を持つ第一毛織の買収を計画通りに仕上げると、サムスンSDIはサムスン物産とサムスンエンジニアリングの筆頭株主になる。つまり、合併した後にサムスンSDIが第一毛織が持っていたサムスンエンジニアリングの株式をサムスン物産に渡せば、サムスン物産とエンジニアリングの合併が現実化される可能性が大きくなるという分析。


さらに、最近のサムスングループは類似業種を一つにしている。サムスン物産は建築と土木に、サムスンエンジニアリングは化学プラントに強みを持っており、事業領域が重ならないためシナジー効果を出すことができると評価されている。


第一毛織はサムスングループの前身であり、60年の伝統を継ぐためにサムスンエバーランドに編入されたファッション部門でその社名を受け継いでいく。したがって、サムスンエバーランドのファッション部門を担当している敍顕氏が第一毛織を導く可能性が大きい。敍顕氏は、第一毛織のファッション部門と一緒に第一企画、レジャーなどを引き受けるものとみられる。


財界関係者は「サムスングループは最近、類似業種を一つに結ぶなど、子会社の再編を進めている」とし、「電子をはじめ、化学、金融の垂直化を試みており、建設部門も合併が予想される。これは、子会社間の競争力強化の意味を含んでいるものだが、第3世の経営承継構図の確定も念頭に置いたものとみられる」と述べた。

 

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