現代グループが進めてきた金剛山(クムガンサン)観光事業が、2014アジア競技大会を前に行われる南北実務協議で、再開される可能性が高まっている。|THE FACT DB


去る2011年以来ブレーキがかかっていた金剛山(クムガンサン)観光事業に、再び再開のチャンスが訪れた。2014仁川アジア競技大会(第17回アジア競技大会)の開催の前に行われる北朝鮮と韓国の実務者協議(南北実務協議)が南北関係改善の糸口になる可能性が高いと見込まれ、金剛山観光事業を進めてきた現代グループが事業再開に期待を寄せている。


韓国政府は去る11日、板門店で仁川アジア大会と関連した南北実務協議を17日に開くことを北朝鮮側に提案した。同実務協議では、北朝鮮選手団と応援団の規模や移動方法、滞在費用の問題などが議論される見通しだ。


南北実務協議と関連しては、最近北朝鮮の相次ぐ短距離ミサイル発射などが障害物として作用するという分析も提起されたが、北朝鮮側が今回のアジア大会を南北関係改善の土台にしようという意志を見せているだけに、いくつかの競技種目で単一チームや合同応援団構成、南北選手団の共同立場などの案が現実化される可能性が高い。


去る2月、金剛山観光事業の再開に対する一筋の希望だった南北高位級会談で何の収穫を得られなかった現代グループとしては、南北関係改善の糸口になる今回の南北実務協議の結果に、神経を尖らせざるをえない。今回の実務協議が順調に進められて南北関係の改善が実現化される場合、金剛山観光事業の再開も急速に進められる可能性が高いからだ。毎年数千億ウォンの売上を記録した金剛山観光事業が再開すれば、現代グループの第2の復興期に繋がる可能性も十分ある。


現代峨山の関係者は「金剛山観光事業が再開されると、すぐに事業再開のための準備に突入する」とし、「北朝鮮が仁川アジア競技大会に参加すると宣言した以後、南北間の民間交流が活性化される可能性が高く、金剛山観光再開のための環境も造成されると期待している」と明らかにした。


1998年に初の一歩を踏み出した金剛山観光事業は、当時の金大中前大統領の全面的な支援に支えられ、毎年30万人を超える金剛山観光客を誘致することに成功した。事業開始10年だけで累積観客数195万人、年に2000億ウォン以上の売り上げを記録するなど現代グループの目玉事業として浮上した。


しかし、2008年7月に観光客パク氏が北朝鮮軍の銃の誤射事故で亡くなり、金剛山観光事業は全面的に打ち切ることになる。それ以来、6年間の金剛山観光事業の中断で現代峨山が抱えた損失は、金剛山観光の7511億ウォン、開城観光の1176億ウォンで、総計8687億ウォン(約870億円)に達する。


これを受けて現代峨山は、自己救済策として、2009年から5回にわたって708億ウォン規模の有償増資を実施するなど非常経営体制に入ったが、全体従業員のうち70%以上が削減されるなど、被害を防ぐには力不足だった。先月1日には、従業員30人に3ヶ月の自宅待機を命じたことが分かった。


THE FACT|ソ・ジェグン記者

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