韓国の輸入ビール市場でドイツのビール(上)が、長年にわたってシェア1位を守ってきた日本ビールの牙城を崩し、初めて大型マートシェア1位を達成した。|シン・ジンファン記者


ドイツの全盛時代だ。BMW・フォルクスワーゲン・ベンツなどドイツの車が韓国輸入車市場を確実に掌握している中で、輸入ビール市場でもドイツのビールが日本ビールを抜いて首位に立った。


23日、ロッテマートによると、ドイツのビールは2010年から今年までの5年間、輸入ビールの売上高で日本のビールを抜いて初めてトップを達成した。
去る18日までの売り上げ集計の結果、ドイツのビールは、各国のブランド基準で、輸入ビール全体の29.9%を記録して1位を占めた。
輸入ビール市場がますます拡大する中、様々な種類の味を楽しもうとする消費者にドイツのビールが人気を獲得したのが“初優勝”の原動力と分析されている。


今年の輸入ビール市場でドイツのビールの占有率は18日の時点で26.3%。5年前(10.7%)と比べると15%以上上昇した数値だ。ドイツのビールは日本のビールの人気に押され、過去5年間一度も1位に上がれず、苦戦を強いられた。


消費者が本格的に輸入ビールへの関心を示した2010年も、バドワイザーやミラーなど伝統のビール・ブランドを保有している米国のビールが全輸入ビールの売上高のうち20.4%を占め1位を達成した。アサヒに代表される日本のビールは同期間中18.7%で、2位を記録した。


このようにドイツのビールは、日本とアメリカのビールに押されてきた。ドイツは「ビールの本場」と呼ばれるほどのビール強豪だが、韓国市場では、日本のアサヒやアメリカのバドワイザーなどのように、特定の有名ブランドがないため、認知度の面で負けていた。


しかし、輸入ビールの市場規模が大きくなるにつれ、ドイツのビールの売上が拡大、今年に入って初めて王座を手に入れた。

 

ドイツの「L」は2000ウォン台(大型マート基準、約200円)で、比較的安価な価格と様々な種類を持っており、消費者から多くの人気を集めている。|提供 ロッテマート


現在、ドイツのビールは、大型マートを中心に20社以上のブランドが販売されている。その中で代表的なブランドが「L」だ。ドイツの低価格ブランドで、黒ビール、ラガー、小麦ビールなどがあり、ロッテマートで販売されているドイツのビールの中で50.5%の販売率を記録した。


「初優勝」を達成したドイツのビールに続いて、日本のビールは20.8%を記録して2位に後退した。サッポロやサントリーなどの日本代表ブランドの活躍で昨年まで3年連続で韓国シェア1位を占めたが、新しいビールを体験したいという消費者のニーズが増え、最終的にドイツのビールに押された形だ。


日本のビールの危機は、今年の初めから感知された。昨年1〜5月、韓国のある大型マートでアサヒビールの順位は、輸入ビールの中で1位だったが、今年同期間には6位まで落ちた。別の大型マートでも今年1〜5月のアサヒビールのシェアは12.2%で、昨年の同じ期間より1.7%ポイントが下落した。


このため、今年6月にアサヒは、業務用のアサヒスーパードライ瓶ビール(330㎖)の出荷価格を従来2405ウォンから2170ウォンに11.4%引き下げた。しかし、業務用のみの引き下げで、大型マートやコンビニエンスストアなどで販売する家庭用のビールには値下げが行われていなかった。そのため、消費者が価額値下げを肌で感じることが出来ず、販売拡大に失敗した。


業界関係者は「これまで日本のビールは国内の輸入ビール市場をリードしたが、輸入ビールの種類とブランドが増えることにつれ、自然にシェアが落ちていくと思う」としながら、「輸入ビール市場の規模が大きくなっているだけに、ドイツと日本のビール競争は今後さらに激化するだろう」と分析した。


THE FACT|シン・ジンファン記者

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