仏画の中で最高境地に達していると評される高麗仏画が、独創的な姿で完全に復活し世間の注目を集めている。写真は「水月観音図」|提供 <車 MEDIA CAMP>

 

仏画の中で最高境地に達していると評される高麗仏画が、独創的な姿で完全に復活し世間の注目を集めている。


韓国美術史において白眉に挙げられる高麗仏画は、13世紀後半から14世紀前半までの中国王朝“元”の干渉期に描かれた幀画(仏や菩薩などを描いて壁に掛ける絵)である。他の時期とは異なり、華やかで高級感のあるのが特徴で、阿弥陀如来図、地上菩薩図、水月観音図など、来世と現世の福を願う求福信仰のもとで描かれた。


ユ・ホンジュン歴史教授の<ユ・ホンジュンの国宝巡礼>によると、全世界的に高麗仏画は160点程度が残っている。しかし、大体は日本の寺などが所蔵しており、アメリカ、ヨーロッパなどにも数十点がある。韓国内にあるのは10点余り程度で、それさえも約700年という長い歳月が経たため、鮮明とは言えないくらいに元の色が褪せている。

 

地上菩薩図。|提供 <車 MEDIA CAMP>


そんな高麗仏画がチョン・ソンムン画伯の手で新たに復活した。2013年仏教美術大展の絵画の部分で受賞した彼は「作品一つを創造的な技法で復活させるには丸1年の歳月がかかった。約10年にわたる苦行の作業だった」と復元の歳月を回想した。
そのように復活された高麗仏画はすべて12点。現在、ソウル・鍾路区にある曹渓寺のテンプルステイで展示中で、これからフォトジョーンとして運営される予定だ。


高麗仏画は、その数が少ないため、一般の仏徒はなかなか目にすることができない。仏徒の間では、高麗仏画を一点だけでも見たら菩薩の境地に達するという言葉があるほどだ。最近、14世紀に描かれた水月観音図が東京の三井記念美術館で開催された「東山御物の美―足利将軍家の至宝―」に出品され、大きな話題を呼んだ。今まで知られていなかった作品で、700年ぶりに初めて顔を出した最上級高麗仏画だと大きく報道され、韓国美術界をもちろん世界美術界が興奮を隠さなかった。それだけに高麗仏画が高い芸術的価値を持っていることを意味する。

 

阿弥陀如来|提供 <車 MEDIA CAMP>


高麗仏画の最大の特徴は色彩。シンプルで質素な特有性を持って発展した朝鮮美術は異なり、高麗仏画は眩しいほど華麗である。また、服のしわが緻密に描かれたり、透明な紗羅(繭から紡いだ絹糸で少し荒く編んだシルク)に製織された柄まで表現されたため、精巧さは世界最高という評価を得ている。


独創的技法で高麗仏画の復活・普及に力を注いでいる<車 MEDIA CAMP>は、「今でも作業室では、高麗仏画の創造的復活のために作家たちが一生懸命に取り組んでいる」とし、「かつてはごく少数の人々が所蔵していた高麗仏画だったが、これからは大衆にもその感動が届けるように、免税店などのさまざまなルートを介して高麗仏画を普及する計画だ」と明らかにした。


<車 MEDIA CAMP>
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070-8808-3096

 

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