韓国の憲法裁判所は26日、存廃論議が続いてきた姦通罪について違憲決定を下した。|THE FACT DB


韓国の憲法裁判所が1953年に制定された姦通罪について62年ぶりに違憲決定を下した。


憲法裁は26日、姦通罪の処罰を規定した「刑法241条1項」に対する違憲法律審判事件と憲法訴願審判事件の宣告で、裁判官9人のうち7人が違憲の意見を出したとし、姦通罪の処罰条項について違憲判決を下した。


今回の違憲決定で、姦通罪は即時に効力を失う。これによって、姦通罪で刑事告訴されたすべての訴訟が取り消しされる。また、不倫の疑いで処罰された約5000人は公訴の取り消しや再審請求などを介して刑を免ずることができる。ただし、2008年10月以降に司法処理された人だけがその対象になる。


憲法裁は、「その条項は、国民の性的自己決定権などの基本権を過度に制限しているため、法益の均衡性を喪失した」と判断した。続いて、「姦通罪の処罰条項は、過剰禁止原則に違反し、国民の性的自己決定権と私生活の秘密と自由を侵害する」と、違憲判断を下した理由を説明した。


姦通罪に関する刑法が制定された1953年以来、姦通罪で司法処理された人は約10万人に達しているが、姦通罪が廃止されると、刑事告訴ができなくなる。その代わりに慰謝料請求などの民事訴訟は増えるものと見られる。これにより、不倫による婚姻破綻の責任に対する慰謝料は、以前より大きくなる可能性もある。


しかし、配偶者の不倫を立証することがさらに難しくなるとして、懸念する専門家の指摘も出ている。また、刑法上の責任だけを問わないのが、不倫行為自体が許されるという認識に変わる可能性があるとして、懸念の声を出す専門家もいる。


THE FACT|シン・ジンファン記者

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