在日本韓国人連合会の李玉順(イ・オクスン)会長


在日本韓国人連合会の李玉順(イ・オクスン)会長はマスコミに対してシャイな人だ。自分の意見を語る時にもオフザレコードがほとんどで、インタビューの要請にはお決まりのように「次の機会にしましょう」と断る。


李会長は日本・東京地域の韓国人新定住者(ニューカマー)を代表する在日本韓国人連合会の会長を引き受け、3年間の任期中に「非常によくリードしてきた」という評価を受けている。新定住者の間だけでなく、旧定住者である民団でも同じく評価される。


李会長は韓人会会長の座を具哲(ク・チョル)新任会長に譲る。 5月26日には離任・就任の式が行われる。離任を控えた李会長にカカオトーク(スマートフォン用の無料通話・メッセンジャーアプリケーション)を通じて、3年間の感想を聞いた。


-韓人会を紹介してください
「韓人会は、1980年代末の海外旅行自由化以降、日本で暮らし始めた新定住者(ニューカマー)が主軸になって、2001年に結成した日本国内の韓国人全国組織で、今年で創立15周年を迎えました。現在、東京や大阪、九州、名古屋、神奈川など5つの地域に韓人会が結成されています。東京を例として挙げると、韓人会は執行部と理事会で構成されており、企業のCEOなど影響力のある約100人が理事会を構成します。韓人会は、新定住者の親睦を図り、権益を代弁しながら、相互の情報共有など様々な活動をしています」


-民団があるにもかかわらず、韓人会が設立された理由とは?
「1980年代に新定住者が日本に来て暮らそうとしたときには、移住と関連する情報やアドバイスをもらえるところが多くありませんでした。今や、インターネットで必要な情報を瞬時に得ることができますが、当時は民団にたくさん頼ったんです。しかし、民団は、所属在日本同胞を助けるにも人手が足りなかった時期でした。それで、新定住者である私たちに助けの手を差し伸べる状況ではありませんでした。だから、私たちの問題は自分たちが解決しなければならなかったし、お互いに情報を交換し、困難なことがあるときには協力し合うという趣旨で韓人会が発足されたのです」


-現在、新定住者の規模は?
「新定住者は、1980年代末の海外旅行自由化以降、日本に定着し始め、現在は日本全域に15万人程度が暮らしていると推定しています。ちなみに、日本国内の韓国国籍を持つ韓国人は約46万人と推定しています」


-日本国内で新定住者の位相を説明すると?
「まだまだたくさんのことが十分ではありません。しかし、定住してから20〜30年が過ぎ、経済界はもちろん、社会、文化全般にわたって活発な活動を見せています。徐々に新定住者の地位が高くなっていると思います。先輩たちが努力して、このように道を開けば、もっと素晴らしい後輩たちがたくさん出て新定住者の位相を高めていくと思います」


-新定住者と旧定住者の関係は?
「これを説明するためには韓人会と民団の関係を伝える必要があります。韓人会は、民団とは結成の背景が異なり、日本に来た目的も異なります。私たちは、勉強やビジネスのために自分の意思できましたが、民団は歴史的な背景によって日本に来させられた方がほとんどです。生きてきた環境が違って、定住するきっかけも異なる。だから、お互いを理解するには時間がかかりました。しかし、時間とともに塞いでいた壁が少しずつ崩れており、双方を尊重する文化が定着しています」


-在日韓国人社会の統合が重要課題になっている。民団と韓人会の統合案があれば?
「民団と韓人会は、統合して一つになる必要があると思います。しかし、急激な統合は得より損が多いかもしれません。民団と韓人会、つまり、在日同胞と新定住者が“統合”にいくためには、まず統合委員会を構成し、外部からアドバイスを求めながら、相互交流の場を多く設ける必要があるのではないかと思います。お互いにもっとコミュニケーションして理解しつつ、相互を尊重する雰囲気を作ってから統合するべきだと思います。民団の先輩たちは70年の歴史の中で多くの犠牲と献身で今日の民団を作ってきました。私たちが日本で比較的簡単に定住することができる道を開いてくださった。これも高く評価するべきだと思います。このような理解とコミュニケーションの努力が続けば、遠からぬ将来に民団と韓人会が統合の道を歩み、“民団韓人会”という在日韓国人を代表する統合団体に生まれ変わることができると思います」


-3年間韓人会の会長を務めた感想は?
「会長に就任した後、民団との積極的なコミュニケーションと協力を通じて、同胞社会の和合と韓人会の位相の増進に重点を置いて頑張りました。3年間、初心を忘れずに言葉より行動で努めようと思ってきました。民団中央本部の呉公太(オ・ゴンテ)団長をはじめ、多くの方々が私をサポーターし、導いてくださいました。私のことを信じて共にしてくださった韓人会の執行部にも心から感謝します。ただ、長い宿願である韓人会の会館を建設ができなかった点と、たくさんの次世代リーダーを発掘できなかった点については残念な気持ちです」


-個人のビジネスを簡単に紹介すると?
「私は特別な紙、不織布やインクなどの製造、輸出入事業を20年間行ってきました。今後はビジネスに没頭するつもりです」


(記事はWorldkoreanより)



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