「最高の学生に最高の待遇」を旗印に掲げた米国の大学は絶えず発展した反面、「平等主義」路線の英国大学は衰退していると、英紙ファイナンシャルタイムズ(FT)が最新号で分析している。


米国の大学は、財源調達や優秀な学生と教授を確保するため、自由な競争と改革を熾烈にした反面、英国の大学は「全ての大学に同じ支援をしなければならない」は平等主義に陥って危機を招いているというのが主な内容だ。
世界的一流大学であるハーバード大学には、夜にも図書館と大半の研究室に電灯がついているが、イギリスのオックスフォード大学では電灯がともったところが食堂だけだという嘆きの声を同紙は伝えている。あえてこれを引用しなくても、学校社会でもすでに競争と改革という言葉が導入されて久しい。


東京韓国学校初等部は「グローバル化の主役に雄飛する韓国人育成という教育目標の下、国際化時代に先駆けていく言語教育をもとに、能力があって、有能な世界の指導者を養成する関東地域の唯一の民族学校である。 現在720人の学生たちが[国を愛そう」「力を尽くして勉強しよう」  「仲良くしよう」という校訓を胸にしまい込み、明日の立派な主人公たちになるために一生懸命勉強している。
2009年4月、開校55周年を迎える時点で教壇先進化設備及びIT教育が日本の学校を上回って整備され、全ての学問の基礎となる言語教育と多様さを育てる特技・適性教育、世界市民としての資質を育てる人性教育の充実をもとに新たなビジョンと跳躍を試みている。



4月の入学式を皮切りに楽しい学校生活が始まり、さわやかな空気を飲みながら子供たちの夢を思いっきりひろげることができる春・秋の遠足、思い出の修学旅行、友情と共同体意識を育む臨海学校、現場学習、そして写生大会などの郊外活動を通じて浩然の気を養うことはもちろん、自然愛と秩序意識を直接体験しながら身につけ、運動会、体育大会などで体力向上にも取り組んでいる。その他に交通安全訓練、消防車を描く大会、地震避難訓練、作品展示会、詩文競作大会、科学競技大会などの活動は、子どもたちが楽しくて安全な生活ができるように想起させることはもちろん、各自が持つ素質と特技を生かすことができるよう支援している。
その他、「国の愛の日」を通じて外国に住んでいるが、いつも国を愛し、理解する心を育てている。韓服をきれいに着こなし民俗遊びを体験し、祖先たちが残してくれた美しい民族文化や礼儀を体験する姿勢は、一輪の花のようだ。
また、日本の学校との国際交流を通じて外国を理解して包容すると共に、暮らしの知恵を習いながら堂々として鷹揚な国際人の礼儀作法を身につけている。




2002学年度からは英語統合学習(Integrated Studies in English-Immersion)と英語学習(Language Arts)を1週間に11時間を運営する「イマージョン教育」を導入し、大きな効果を収めている。
ネイティブ教師18人と韓国人英語専担教師1人が力を合わせてイマージョン教育課程の編成及び運営を担当している。2003学年度には英語図書館を開館し、多くの子供たちが利用しており、夏休み期間には5泊6日の日程で「英語のみを活用してネイティブ教師たちと一緒に生活する環境を造成することにより、子供たちに国際的感覚と自然な英語力を養い、英語に対する考えを変化させることができる契機を設けたのはもちろん、自然の中での体験活動を通じて健康な人性と自然に対する畏敬の念を育てる」という目標を持ちながら、学校独自の英語キャンプを運営している。


21世紀の国際化時代を生きる学生たちにおいて、競争と改革は当然なものであり、その舞台は世界で、その道具は英語であるだろうということは誰も否定できない社会となっている。したがって、英語を活用したコミュニケーション能力の向上を強調する教育は、当然の現実であると同時に課題ともいえる。
日本も表向きにはこれといった変化を見せていないようだが、中身をよく観察してみると、静けさの中で変化のためのさまざまな試みを見ることができる。韓国も英語集中教育の導入など、英語を強調するスタンスは似ているが、日本と比べて少し異なる点がある。日本の場合は、英語の習得が母国語である日本語の能力によって左右されるという見解の下、英語を強調する前に、まず日本語能力の向上にさらに力を傾けるという点だといえよう。母国語を通じて、豊かな表現力や言語感覚を育てるとともに、母国語への関心を深めながら、母国語を尊重する姿勢の上で英語教育も強調している。

2編につづく


筆者:東京韓国学校の教頭 李勳雨(イ・フンウ  lhw6404@hanmail.net )


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