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「魔女の法廷」のリリースを記念して、チョン・リョウォンのオフィシャルインタビューが到着


出演オファーを受けたときの感想は?
チョン・リョウォン:オファーをいただいた時、心が重くなりましたが…でも現代社会の死角で性犯罪は起きています。だからこのような犯罪を扱うドラマを作られる日がようやく訪れたのだと思い、強い責任感を持って作品に臨みました。なので、多くの共感が得られて幸いでした。


・役作りにあたり、実際の検事の仕事などを見学されたりはしましたか?
チョン・リョウォン:見学はできませんでしたが、脚本家の先生が執筆のために3年ほど情報収集をし、多くの被害者と検事を取材されたので、脚本家の先生から話を伺いました。リサーチした膨大な情報をベースにして綿密な台本が出来上がっていましたので、台本に描かれた情報だけで十分な役作りが出来ました。マ・イドゥムは非常に個性的な人物なんです。自己主張は強いけど、決して憎まれないキャラクターにしようと努力しました。マ・イドゥムと性格が近い友人と読み合わせしながら、友達にもアドバイスをもらい、キャラクターを誕生させました。


・実際の性格と似ているところは?
チョン・リョウォン:当初は自分とは全く似てないキャラクターだと思っていましたが、撮影を始めたらスムーズに演じられたので50%くらいは似ているのかな…と。まるっきり同じではないけれど自分とマ・イドゥムは5対5の割合で似ているのではないかと思います。


・演じたことでキャラクターに似てきましたか?
チョン・リョウォン:いいえ、やはり半々ですね。マ・イドゥムは私がなりたい女性像です。言いたいことを言い、人の顔色を見ないし、頭の回転も速い。理性的で冷徹な人物。それに比べて私は感情で動くタイプなんです。敏感だけど頭の回転は速いというわけではないので。マ・イドゥムのようになりたいと思っています。似てない50%は努力目標に取っておきます。


・演じ終えて変わったことは?
チョン・リョウォン:友達からは話し声が大きくなったと言われました。また好き嫌いもはっきり言えるようになったと思います。以前の私は好きな物に対しては顔に出るくらい分かりやすく反応していましたが、嫌いな物に関して口に出すことはしませんでした。ただ最近は以前と違って嫌なものは「嫌だ」と言えるようになってきて…少しは変わってきたのかと思います。


・ヨ・ジヌクを演じたユン・ヒョンミンさんとの初共演はいかがでしたか?
チョン・リョウォン:ヒョンミンさんは女優が夢見る最高の相手役です。お互いリスペクトしながらも、女性検事にリードされる役なので彼としては物足りなさや不満を感じてもおかしくないのに、ヒョンミンさんは「自分の役割を果たすことが一番カッコよく感じる」と言ってくださり、感動しました。礼儀正しく、腹を立てることもなく、本当に楽に演じられました。演じる上でやりづらいところは1つもなかったです。


・ヒョンミンさんと息を合わせるために、何か特別の準備や練習などはされましたか?
チョン・リョウォン:放送開始まで3週間くらいしか時間がありませんでした。だから急速に仲良くなる必要があり、キャスティングが決まってからは撮影開始まで1日おきに会っていました。


・KBS演技大賞でベストカップル賞に選ばれましたが、その感想を聞かせてください。
チョン・リョウォン:ベストカップル賞は初めての受賞でしたので、すごく嬉しかったです。ベストカップル賞は視聴者からの投票で選ばれるのですが、2人の息が合っていたからこそ認められたということなので有難かったですね。演技賞も嬉しいですが、人気賞やベストカップル賞は視聴者の反応がじかに反映されますので、視聴者の方々に好評だったと知り、満足しています。


・リョウォンさん自身は恋に積極的ですか?
チョン・リョウォン:相手によります。積極的になる時もあればそうでない時もあります。本来は果敢に立ち向かっていくタイプなので相手によって調節します。毎回積極的でなく、相手次第です。


・恋に積極的や女性を演じた感想は?
チョン・リョウォン:楽しかったですよ。イドゥムが早合点するでしょ。捜査ではエースなのに、恋愛には不器用な姿を演じるのは笑えました。女の私が見てもイドゥムという女性は完璧じゃないから、愛されるんだなと思いました。


・本作は<性犯罪>と言う難しいテーマを扱っている作品でしたが…
チョン・リョウォン:脚本家の先生は社会へ投げかけたいメッセージを、私というフィルターを通して伝えたかったのだと思います。だから頑張らなければと思いました。現実ではあんな判決にはならない場合もあります。理想と現実のギャップです。でもファンタジーではなく、真正な思い…こうあってほしいと願いながら演じていました。だからといって感情的になりすぎないで、イドゥムらしく理性的に演じたつもりです。脚本家の先生の思いをきちんと表現したかったので、特に法廷シーンに関しては受験生みたいにセリフを頭に叩き込みしました。このシーンを演じきろうという気持ちより、視聴者も同じ思いであってほしいという気持ちが強かったです。



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・裁判シーンなどの長台詞を覚えるのは大変ではなかったですか?
チョン・リョウォン:苦手だけど、今回は頑張って覚えるためにセリフを書いた付箋をトイレのドアに貼ったり、他にも冷蔵庫や食料庫、食器棚にも貼ったりしました。車の中にも付箋をベタベタ貼り付けてとにかく暗記しました。台本を読むだけではなく、目に触れるようにしたんです。法律用語は今までなじみがなかったのでいくら韓国語とは言っても覚えるのにかなり時間がかかりました。


・このドラマが視聴者に愛された理由はどこにあると思いますか?
チョン・リョウォン:現実ではあんな判決が出ない場合もあります。それがドラマではスカッと解決されます。視聴者の願望を叶えて人々の欲求を満たした。代理満足ですよね。それが願望でしかないのが悲しいですが、せめてドラマの中だけでも被害者を慰めたいという気持ちがありました。また ほとんどのドラマは男性が物語をリードして女性はサブの役割ですよね。このドラマは男女の役割が逆転しています。その点も視聴者の目には新鮮だったと思います。


・チョ・ガプス役のチョン・グァンリョルさんとの共演はいかがでしたか?
チョン・リョウォン:チョン・グァンリョルさんは最強です。ミスはないし、動線も一度も間違えません。まるで機械です。いくら徹夜しても平気で、同じ人間とは思えないほど完璧でした。小道具の使い方も習ったし動線や顔の向きをどう動かせばいいかも教わりました。だから大先輩なんだと…お話していく中で、たくさんのことを学びました。


・検事、弁護士事務所の仲間や上司を演じていた俳優さんたちとの共演はいかがでしたか?
チョン・リョウォン:ミン・ジスク役のキム・ヨジンさんとはプライベートでも大変親しくなり、食事する仲です。女性・児童被害対策部は今もグループチャットをやっています。みんな徹夜で大変なのに一緒の撮影日には早い時間から現場に集まるんです。おしゃべりしたくて!普通は疲れていて早く来たりしないのに、あの時は我先にと現場に来て待っていました。撮影が始まった直後から和気あいあいでした。ほとんどが初共演でしたが、視聴率に関係なく、とても気が合って、めったにない楽しい現場でした。


・母親役のイ・イルファさんとは共演シーンも多かったですが、気を配ったところは?
チョン・リョウォン:お母さん(イ・イルファさん)とのシーンは特に気を遣うことはありませんでした。イ・イルファさんが役になりきって感情を作って現場に入られます。「かかってこい」と言うようにどっしり構えているので私は鏡のようにその演技を反射するだけでした。そこがイ・イルファさんのすばらしい点だと思います。おかげで私は随分と助けられました。事前に打合せをしなくても目が合うと涙が…。年末の授賞式でも泣くまいと思ったのに視線を感じた途端、涙で声が詰まりました。そんなオーラがあるんです。


・今まで多くのドラマや映画に出演されてきたリョウォンさんが、出演作品を選ぶとき、いちばん大事にしていることは何でしょうか?
チョン・リョウォン:一番は、希望に満ちたメッセージがあることです。悲劇は好きじゃないんです。伝えたいことが希望に満ちているかを重視します。あとは演じる役柄がスニーカーを履けるかも大事ですね。私は足が楽だと演技に集中できます。そのせいか私はヒールを履く機会が少ない、スニーカーやローファーで走り回る役を演じるのが好きなんです。


・リョウォンさんのロールモデルは?
チョン・リョウォン:ジュリア・ロバーツです。彼女が出演している映画「ワンダー 君は太陽」を観て彼女が羨ましくなりました。この映画の主人公はジュリア・ロバーツが演じる女性の息子です。彼女は映画の台本を読んで、「このメッセージを伝えたい」と思ったそうです。だから迷わず出演を決めたと。メッセージを伝えるために地味な役でも出演するという心意気がカッコいいんです。映画に臨む姿勢も真剣でステキな役者だと思いました。


・最後に日本でのDVDリリースに当たって、日本のファンにメッセージをいただけますか?
チョン・リョウォン:お待たせしました!会いたかったでしょ(笑) 「魔女の法廷」マ・イドゥム役のチョン・リョウォンです。楽しく見ていただきながらも、この作品が社会的弱者の立場を考え直すきっかけになればと思います。ぜひご覧ください!



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