昨年末、グループの重要系列社であるGSカルテックスと子会社GSエネルギーの人事で名前をあげた総帥一家の3・4世の歩みが交錯している。写真はホ・ヨンスGSエネルギー副社長、ホ・ジンスGSカルテックス副会長、ホ・セホンGSカルテックス副社長(左から)

 

[スポーツソウルドットコム|ソ・ジェグン記者] 昨年末、韓国10代グループの中で、総帥一家の3・4世に対する破格的な人事を行い注目を集めたGSグループ。しかしエネルギー分野で昇進した人物たちの歩みが交錯している


◆GSカルテックス、昨年に続き今年も業績改善は‘無し’
先月16日、ソウル・駅三洞(ヨクサム・ドン)のGSタワー・アモリスホールで開かれたGSカルテックスの創立46周年記念式典で、会社を代表して今後の抱負を明らかにした主人公は、新任代表取締役のホ・ジンスGSカルテックス副会長だった。


昨年、GSグループの総帥一家の昇進人事でハイライトとして注目を浴びたのは、ホ•チャンスGSグループ会長の弟であるホ・ジンス氏が、GSカルテックス副会長に就任したことだ。ホ副会長の就任でホ・ドンスGSカルテックス会長と'ツートップ'体制が確定したことだけで業界の注目が集まった。

GSカルテックス内で総帥一家の昇進はこれだけではない。ホ・ドンス会長の長男であるホ・セホンGSカルテックス専務も副社長に電撃就任したことはもちろん、ホ・ジュンホンGSカルテックス部門長も常務の座をもらた。しかし、これらの昇進ニュースに対する外部からの視線には疑問符が付けられている。当時、GSカルテックスは、業績不振にあえぐなど、これといった実績を上げられなかったからだ。一部では‘総帥一家に対する盲目的な贔屓(ひいき)’ではないかという批判が提起された。

 

世間の注目が集中した昇進人事が終わってからすでに6ヶ月が過ぎたが、まだ二人とも人事に対する世間の不信感を解消していない状況だ。さらに、GSカルテックスは昨年、石油開発や新事業などをGSエネルギーに渡し‘事業仕分け’に乗り出した。円滑な体質改善のためにも実績改善が避けられない状況だが、GSカルテックスの不振もなかなか改善の兆しが見えない。

 

GSカルテックスの今年第1四半期の売上高は10兆9005億ウォン(約9.1千億円)、営業利益と純利益はそれぞれ3924億ウォン(約3.2百億円)と1802億ウォン(約1.5億円)を記録した。前年同期に比べ営業利益は5.7%増加したが、売上高は7.8%下落した。純利益は、なんと31.4%も減少した。市場シェアも24.7%だった2009年以後4年ぶりに21%台まで落ちた。

 

GSカルテックスの不振は、全体グループ業績にも足を引っ張った。韓国の金融関係者は、「GSの第1四半期の営業利益は1795億ウォン(約1.5百億円)で、期待値であった2114億ウォン(約1.8百億円)を下回った」とし、「これは重要な子会社であるGSカルテックスの業績不振の影響だ」と述べた。


◆海外事業の拡大からM&Aまで...ホ・ヨンス「自信満々」
昇進後、苦戦を味わっているGSグループの総帥一家とは異なり、3世の中で末っ子であるホ・ヨンスGSエネルギー副社長は、対内外で迅速な動きを見せながらしっかりした‘存在感’を示している。


GSエネルギーの総合企画室長を歴任したホ副社長は、昨年副社長の座に上がると、すぐに定時株主総会で新取締役に選任されて、GSポルラテク代表取締役にも選ばれるなど、活動範囲を着実に広げている。
超高速の昇進以来、ホ副社長は、グループ内の株を次々と買い込み、注目を集めた。ホ副社長はGSグループの全体株の中、400万813株(4.31%)を保有し、441万7695株(4.75%)のホ・会長を除けば、第1人者になる。


ホ副社長の株購入と関連して、「どこまでも個人的な意思による買収だ」というのがグループ側の説明だが、業界内外ではホ副社長がグループ内での影響力を拡大していくのではないかという分析が出ている。


GSエネルギーが新たに推進している新規事業プロジェクトも、ホ副社長の面子を立てるのに一役買っている。GSエネルギーは、最近ブラジル国営石油会‘ペトロブラス’とともにブラジルのセアラ地域で製油所を建設するプロジェクトに参加を検討中だ。すでにプロジェクト参加を両社が検討する協約も締結したと明らかにした。
業界によると、GSエネルギーは、一日に原油30万バレルの処理ができる第2工場の増設に参加することになる。両社のプロジェクト規模は、少なくとも100億ドルに達すると予想される。


石油化学業界で‘ビッグイベント’といわれる熊津(ウンジン)ケミカルのM&A戦もホ副社長には重要な課題だ。21日、GSグループ側は、「子会社であるGSエネルギーが熊津ケミカルの買収について検討中だがまだ確定した内容はない」と述べたが、業界ではすでに強力な買収候補として指名される状況だ。


‘南米市場への進出’と‘M&A戦の勝利’という二兎をすべて捕まえると、昇進以後、ホ副社長の足を引っ張った‘業績論議’も自然に衰える可能性が高いという観測だ。

 

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