KBS2TVお笑い番組「ギャグコンサート」のあるコーナーでは、ドラマのPPLを風刺して大きな反響を得た。これは、最近の人気ドラマ、バラエティ番組などに登場する過度なPPLを風刺したもので、放送業界の実態を赤裸々に表現した。|KBS2TV「ギャグコンサート」放送画面キャプチャー

 

[スポーツソウルドットコム|ソ・ジェグン記者] 近年、韓国のお正月特番として位置づけた放送コンテンツがある。MBCの「アイドル陸上大会」がその主人公だ。


青少年から憧れと関心の対象であるアイドルが出演する番組なだけに、放送後は大会に参加したアイドルの関連記事が相次ぐ。しかし今年のお正月は、アイドルらに劣らないくらい注目されたものがある。「アイドル陸上大会」の放送中、彼らが終始飲んでいた飲み物だ。


放送直後、NAVERやDAUMなど韓国の有名ポータルサイトには“アイドル陸上大会の飲み物”という検索キーワードが上位を占め、関連記事も相次いで登場した。こうした現象をみると、PPL(間接広告)の効果が尋常ではないことと実感した。テレビに少し映っただけで大きな話題になる。企業にとってPPLは、やらざるを得ない魅力的な宣伝道具だ。
*PPL(Produck PLacement):映像の中にさりげなく商品や店名を登場させることで宣伝を行う技法の総称


実際、最近のテレビを見ていると、それこそ“広告の場”といっても過言ではない。人気ドラマはもちろん、リアルドキュメンタリーを標榜するバラエティ番組やオーディション番組まで、オンエアの最中には特定企業の商品が一つ二つは登場する。


PPLの種類もさまざまだ。アウトドアの衣類からスマートフォン、エアコン、自動車、お菓子など、その上アパートやレストランチェーン店までも広告の対象となる。


“(PPL)入れて!入れて!とにかく入れて!”


放送プロダクションを皮肉るコメディアンの「入れて」というセリフの一言に、生死の境をさまよう父が息子に“シャンプー”を渡し、時代劇の途中に“自動車用ブラックボックス”が登場するおかしな設定に、視聴者が面白く反応すること自体が今の過度なPPLが否定的に受け入れられていることを傍証する。


しかし問題は、PPLによる副作用だ。過度なPPLがコンテンツの流れを妨害することで、視聴者の集中度は曇らす程度を超えて無分別な消費心理を造成し、庶民経済を蝕む要素として作用される恐れがあるからだ。
特に、既成世代より判断と分別力が不足し、模倣心理が強い青少年の場合は、PPLの副作用に軽々露出される。自分が好きな芸能人が着て、食べて、飲む物を盲目的に真似したい気持ちを抑えない彼らに、できることは親を強請る方法しかない。


企業と放送プロダクション間の商業論理が生んだPPLが、第2、第3の“*背筋ブレーカー“になりかねないからだ。
*親の背筋を歪めるという意味。欲しい物を無理に求めて親を苦しませる親不孝を意味する新造語

 

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